持って行くと便利なグッズ


       

 レンズヒーター
 

ヒーターを取り付けた状態の機材

 乾燥したオーストラリアですから、普通に考えるとレンズに夜露が付かないと思いがちです。

 しかし、さすがのオーストラリアも周りにはユーカリの群生があったり、背丈は低いものの、ところどころに草むらがあったりします。また、ほとんどの撮影地で舗装されていることがないので、気温低下とそれらから発生する水蒸気の影響か、午前1時を過ぎたころからレンズに露が付くことがあります。

 レンズに露が一度付いてしまうと、復旧に時間がかかり、貴重な撮影時間が削られてしまうことになってしまいますので、特に夜半過ぎからはできるだけヒーターを付けた方が良いでしょう。

ちなみに左の画像で使用しているヒーターは以下から購入しました。

ヒーターのよこたさん

このヒーター、専用品は結構なお値段がしますが、代用品としてモバイルバッテリーを使ってUSB給電式のドリンクウォーマーなどを使うのもひとつの手です。

サンコードリンクウォーマー


 レジャーシート
 

撮影地での荷物置き場となるレジャーシート

 オーストラリアの土壌は、基本的に赤い土が多く、白い靴などを履いて撮影に出かけると、靴が真っ赤になってしまいます。

 実際、2012年の初渡豪のときには、そんなことは知らず白いメッシュ地のスニーカーを履いて行って、帰国後、洗っても赤っぽさが落ちず、その後の使用をあきらめたことがあります。そんな土壌ですので、できる限り、直接地面に物を置くのは避けたいものです。

 それを回避するために、撮影地へはレジャーシートを持っていきましょう。撮影中は、カメラやレンズの交換などで一時的に機材をどこかに置かなければならないことがあります。そんなとき、これがあれば、荷物や機材を置くスペースが確保でき、機材が汚れることもほとんどありません。

安い100均のレジャーシートであれば、使用後、現地で捨てて帰っても惜しくはありませんし、スーツケースの中での場所もほとんど取りませんので、遠征には必携のアイテムと言えます。


 
折りたたみイス
 


 一般的に天体写真の撮影は架台などのセッティングを行った後、露出を開始すれば、終わるまで機材をほったらかしにしておくことが多いと思います。

 意外と困るのがその撮影中の自分の体の置き場です。もちろん、朝まで立ちっ放しでも良いのですが、できれば座ったり、寝転んだりすることができれば、より快適に撮影中の時間を過ごすことができます。

 ただ、撮影地のほとんどは荒野のような場所ですから小石が多く、地面はでこぼこで、寝転ぶにしても厚手のレジャーマットのようなものでないと背中やお尻が痛くて耐えれません。

 そこで、用意したのが左のような組み立て式のイスです。このイスは組み立てると結構大きいのですが、パイプを全部外すと、附属の長さ30pほどのポーチに収まり、たいへんコンパクトになります。また、全体の重さはポーチに入れた状態で1.2kgほどと軽いので、スーツケースにも十分入れることが可能です。
 軽くて組み立て式のイスと聞いて、強度的に不安になる方もいらっしゃるでしょう。確かに組み立て後の姿を見ると、パイプが細くてなんとも華奢な感じに映るのですが、アルミニウム合金で作られたフレームが使われていますので、これでもなんと耐荷重量が130sもあるのです。

 なによりこのイス、背もたれ付きで体を包み込むような構造になっている上に、頭が当たる部分に枕のようなクッションがついているので、体をのけぞらして座ることができます。つまり、座ったまま空を見上げることができますので、双眼鏡での観察には持ってこいということが言えます。

 また、座り心地が非常に良いので、撮影中そのまま眠ってしまいそうなことが何度もありました。

 このイスの欠点としては、表面積が大きいわりに本体重量が900gしかありませんので、座っていないときに風が吹いているとすぐにひっくり返ったり、飛ばされてしまったりすることでしょうか。カメラやレンズの交換時には、このようなイスの上に機材を一時的に置きがちなのですが、その軽さゆえにそよ風程度でも風にあおられてすぐに転倒してしまいますので、注意が必要です。

 さて、購入は例によってamazonで行いました。値段は折りたたみ式のイスとしては購入時6,980円と高価でしたが、座り心地のよさと軽さを考えると、悪い買い物ではないと思います。

〔Signstek] 折りたたみレジャーイス アウトドアチェアー まくら付き


 
パイプをばらすとこのようになります。


このポーチにすべて収まります。


海外用テーブルタップ
 
海外用テーブルタップ
 遠征では、夜通し撮影をし、昼間はカメラのバッテリーを充電ということになると思います。このとき、あれば便利なのが、画像のようなテーブルタップです。

 海外の場合、宿泊は2,3人での相部屋になることが多く、数少ないホテルの部屋のコンセントを譲り合って使用しなければなりません。充電機器の数が多くなればなるほど、ひとつひとつ充電していかなければならないので、意外に時間がかかり、へたをすると夜の撮影までに充電が完了しないという場合もあります。そんな時に役に立つのがこの3つ口テーブルタップです。

ヤザワ海外用マルチタップ

 このテーブルタップは海外用に合わせて作られているので、残念ながら日本国内では使用できませんが、海外旅行に良く行かれる方にはおすすめのグッズです。なによりオーストラリアを含む5種類のコンセント形状に対応していますから、渡航先によって別々にコンセントアダプターを用意する必要がなく、コードの長さも1mありますから、部屋の隅にありがちなコンセントから伸ばしてくる意味でも大変重宝します。

 日本のコンセントは電圧が100Vなのですが、海外では240Vであることが多く、このテーブルタップはその240Vに対応しています。もし、日本の100V仕様のテーブルタップをそのまま使ってしまうと、発火の原因になったり、宿泊施設のブレーカーを落としてしまうことになりますので、注意が必要です。