グレートバリアリーフ遊覧飛行


       


 グレートバリアリーフと言えば、オーストラリアを代表する観光名所ですが、地上にいると、その存在はほとんど感じることはありません。もちろん、ケアンズの沖にあるグリーン島などに行き、シーウォークなどのアクティビティに参加すれば、珊瑚礁の存在を改めて認識することができますが、雄大な珊瑚礁を見ようと思えばやはり上空から見るのが一番です。

 グレートバリアリーフは、往復の飛行機の中からでも見ることができます。例えばケアンズ便ですと、行きはほとんどが夜間飛行なので見えません。一方、帰りは日中の便になりますので、飛行機の中からでも見ることができます。ただし、それはうまく窓際の席に着くことができたらのお話。真ん中付近の席からは他のお客さんがいてなかなか見ることができません。また、うまく窓際の席に座れても、離陸直後を除いて高度が高いところ飛びますから、天気が良くないと雲に邪魔されて見えないこともあります。

 そのため、各ツアー会社ではそのようなグレートバリアリーフをゆっくりと楽しみたい人のために、低空をセスナ、またはヘリで飛ぶ遊覧飛行のアクティビティが用意されています。
 
帰りの飛行機から見たグレートバリアリーフ

遊覧ツアーについて

 グレートバリアリーフを空から楽しむツアーは、大きく分けて以下の2つあり、それぞれ一長一短があります。どちらも概ね30分〜45分の飛行時間になります。

○セスナ機による遊覧飛行
 良い点 ツアー代金が比較的安い(150ドル〜200ドル)
 悪い点 揺れやすい。窓が小さく視界が狭い。

○ヘリコプターによる遊覧飛行
 良い点 アウターリーフ、グリーン島などに着陸できるツアーもある。より低空での飛行ができる。
 悪い点 ツアー代金がセスナ機の倍以上かかる(おおむね400ドル〜)

 

セスナ機によるツアー

 ここでは、私が実際に体験したセスナ機によるツアーをご紹介します。

 ツアーは大手旅行会社のサイトより、日本国内で申込を行いました。現地でもHISのケアンズ支店などで手配ができるようですが、金額的にはほぼ同じです。

 このようなオプショナルツアーは、多くが宿泊しているホテルへの送迎付きですから、お迎えの時間に合わせてホテルのロビーで待っていればマイクロバス、もしくは10人乗りのバンが来てくれます。また、日本人向けのツアーは、ドライバーが日本人である確率が高いので、こちらも安心できるでしょう。

 さて、お迎えのバンに乗り込むと、ケアンズ空港の近くにあるフライングスクールのオフィスに連れていかれました。こちらでは飛行機の教習所のほか、観光客向けのフライトも請け負っているようです。
 

 
このセスナに乗りました

 参加者の点呼が終わると、まずそれぞれ体重計に乗って体重を計ります。セスナ機は6人乗りで、搭載できる重量が500kg程度と決まっていますので、乗り込む人の合計重量が制限重量をオーバーしてしまうと、便を分けて出発しないといけません。幸い、この時は私を含めておっさん4人、パイロットもいれて5人でしたので、さすがに制限重量をオーバーすることはありませんでした。

 また、機内でのバランスをとるために、体重ごとに座席は指定されます。このとき、身長180センチを超える体格の良い人が一緒だったのですが、その彼がまず助手席に座り、私は2列目に座るように指示されました。

 このセスナ、助手席はそうでもないのですが、2列目より後ろに乗り込むときのドアが非常に狭いので、乗り込む際、ドアの金属部分で腕に擦り傷を作ってしまいました。特に横幅がある体形の方は注意が必要です。

 
 セスナに乗り込んだら、パイロットより飛行するコースが簡単に告げられ、離陸します。私が乗ったセスナのパイロットはなんとケイティという名前の24歳の女性。おっさん4人組には嬉しい遊覧飛行となりました。実は後で知ったのですが、パイロットのケイティ、この日がお客を載せての初フライトだったようで、そうとも知らないおっさん4人は良い実験台になったみたいです。

 この遊覧飛行をした日は、その時期のケアンズにしてはお天気がましだったようで、離陸直後は曇りがちのお天気だったのですが、沖合に出るとだんだんと天候が良くなってきました。

 やっぱり、青い海には青い空が似合います。これが曇り空だと、美しさも半減していまいますから、天気は良いにこしたことはありません。

 そして、いよいよ念願の遊覧飛行が始まりました。やっぱり、生で見るグレートバリアリーフは圧巻です。セスナ機での低空飛行ということもあって、目の前に広がる珊瑚礁には本当に感動しました。

 ところどころで、パイロットのケイティが見どころを紹介してくれるのですが、セスナ機のプロペラ音に言葉がかき消されたりしてすべてを聞き取ることができませんでした。もっとも、自身の英語力が無いという問題点もあるのですが。

席から見た操縦席の様子

 
パイロットのケイティ

 青い空!青い海!

眼下に見る珊瑚礁は圧巻!
  
飛行中の動画
 こんな感じで遊覧していきます。
  
 ケアンズ周辺には、2つの世界遺産があり、ひとつはキュランダの熱帯雨林、そしてもうひとつがこのグレートバリアリーフです。キュランダの熱帯雨林へは最低半日の時間が取れないと行くことが難しいですが、こちらのグレートバリアリーフの遊覧飛行は、ホテルからの送迎を入れても約2時間で体験が終了します。そのため、時間の都合もつきやすいですから、大自然がお好きな方にはおすすめのアクティビティと言えます。