キュランダ観光


       

   ケアンズを訪問したら、まず外すことができないのがこのキュランダ村の観光でしょう。ケアンズは気候的には熱帯雨林気候に属し、市内でも確かにトロピカルな雰囲気はあります。

 しかし、熱帯雨林と言えば、樹木がうっそうと生い茂り、まさに「ジャングル」というイメージがあると思います。そのような別な意味での熱帯雨林を味わいたい場合は、このキュランダ観光がたいへんお薦めとなります。

 キュランダ村とはケアンズから直線距離で約20q、原住民のアボリジニが多く住む熱帯雨林の中にある観光地です。レンタカーだと市内から約40分ほどで到着しますが、初めての場合はせっかくですので、「キュランダ高原鉄道」、または「スカイレール」を使って行ってみましょう。 

キュランダ高原鉄道

 前述のように、自分で車などを運転する場合を除き、キュランダに行く方法は2つあります。

 まず、キュランダ鉄道ですが、現在この鉄道は、観光目的で1日2往復で運行されています。観光鉄道ですから、途中、眺めのいい場所や観光名所のところで、スピードを極端に落としてゆっくり走ってくれたり、2か所の駅で停車したりしながら、ケアンズ駅から約2時間ほどキュランダに到着します。

 特に途中停車するポイントでは、熱帯雨林の中に作られたボードウォークを散策したり、また雄大なバロン滝を見たりすることができ、十分に熱帯雨林を堪能することができるでしょう。

 鉄道のチケットは、事前にネットで予約し、ケアンズ駅、もしくはキュランダ駅での購入することができます。もちろん、予約なしでも購入は可能です。ちなみに普通席で片道50ドルくらいです。

 

バロン滝
いつも乾季に行くので水がほとんど無し。

停車中は途中下車OK。
出発時は汽笛が鳴ります。
 
途中下車時に熱帯雨林の散策ができます

キュランダ鉄道の詳細については、こちらを参照



 また、この鉄道は普通席の他に、ゴールドクラスも用意されています。
キュランダ鉄道の客室内は、普通席の場合、右の写真のように雄大な景色を楽しめるよう、一方向に6人が対面式に座るベンチシートとなっています。このような席ですので、相席になった他の人のことを考えると、ずっと窓際を独占するわけにはいきません。

 一方、ゴールドクラスは特別仕様車で窓際に一人づつソファーのようなイスが用意されていますので、誰にも気兼ねすることなく窓際を独占でき、また、途中ワインやビールなどのアルコール類と軽食が出てきますので、ゆったりと、外の景色を楽しむことができます。

 料金は普通席のおおよそ2倍の99ドルですが、ちょっと贅沢して乗りたいときには、このゴールドクラスも選択肢のひとつでしょう。

 ところで、このキュランダ鉄道、特に有名なポイントがあります。それが大きなカーブをゆっくりと回っている右の画像です。これは私が撮影した写真ですが、どこかで見たような気がしませんか。

 実は、この場面、テレビ番組「世界の車窓から」の中でかつてオープニング時に使われて場面なのです。


鉄道の客室内(普通席)

 
どこかで見たことがあるようなシーン


 スカイレール
 
  キュランダに行くもうひとつの方法は、このスカイレールです。スカイレールとは、6人乗りのゴンドラ、簡単に言えば小さなロープーウェイで、ケアンズ〜キュランダ間を距離にして約7.5q、時間で1時間半ほど空の旅を楽しむことができます。

 実際に乗車すると眼下には、世界最古の熱帯雨林が広がり、その雄大さは映画「アバター」のロケ地にもなったほどです。

 乗車はキュランダ側、ケアンズ側どちらからでも乗れます。キュランダ鉄道と同様、途中、2か所で下車することができますが、スカイレールの方は、次々とゴンドラがやってきますので、キュランダ鉄道のように列車の発車時間を気にすることなく、下車後はゆっくりと熱帯雨林を散策することができます。
 

 
スカイレールの乗り場
このように次々とゴンドラがやってきます。


スカイレールへの乗車は、特に予約等は必要ありません。

当日、ケアンズ側のスミスフィールド駅か、キュランダ側のキュランダ駅に行き、窓口でチケットを購入します。

値段は片道50ドルですが、家族チケットも用意されており、大人2名+小人2名で片道125ドルですから、家族、もしくは子供連れで行く場合は、こちらのチケットを購入される方がお得でしょう。

 また、往復ともスカイレールの場合は往復割引が適用され、こちらは往復で75ドルです。ただ、観光で行く場合、往路、復路のどちらか片道をキュランダ鉄道に替える方がほとんどで、そのような鉄道とのセットプランも用意されています。こちらは100ドルです。

その他にも、ケアンズ市内からの送迎付きなど様々なプランが用意されていますので、詳細は以下をご覧下さい。

スカイレール公式ページ  ツアー内容
  スカイレールは基本6人乗りです。乗る際には、基本、乗車待ちで並んでいる順番にグループごとに乗っていきますが、例えば、2人とか3人だと、他の2,3人のグループの方々との相席になります。

 そのため、時には外国人(と言うか、現地の人から見れば、我々の方が外国人なのですが)と相席になります。まぁ、それはそれで海外風情を楽しむことができますので良い経験になるのですが、外国人とのコミュニケーションが苦手な方は、長時間、密室状態の中で一緒になりますから、できるだけ6人に近いグループを作って乗り込むのが良いでしょう。

 また、途中下車のポイントは、キュランダ鉄道と同じく、熱帯雨林の中に作られたボードウォークを歩いて散策できるレッドピーク駅と、バロン滝やレインフォレストインタープレテーションセンターを見学できるバロンフォールズ駅です。
 
スカイレールの様子
ゆっくりと1時間半ほどかけて熱帯雨林上空を空中散歩します。


 アーミーダック(水陸両用車)乗車体験
 
  キュランダの街には、色々なお土産物屋や、レストランがあり、それらを回るだけでも十分楽しむことができるのですが、できれば、こちらでも体験できるアクティビティに参加したいものです。

 そのようなアクティビティのひとつがアーミーダック(水陸両用車)の乗車体験です。この体験を行うにはキュランダの街から5qほど移動したところに、「レインフォレステーション」という施設があり、そこまで行く必要がありますが事前に予約をしておけば、キュランダの街までバスで迎えに来てくれます。

 このアクティビティの良いところは、何といってもジャングルの中を写真のような車で巡ることができることです。

 キュランダ鉄道やスカイレールの途中下車ポイントでもジャングルの中を散策できるのですが、きれいにボードウォークで整備されており、人工的な感じは否めません。

 ところが、こちらは見るからに自然そのままのジャングルを車で進み、陸であろうが水辺であろうがお構いなしに進んで行くワイルドな体験なのです。もちろん、水深が深いところは、そのまま船になりますので、水没することはありません。

アーミーダックの詳しいことはこちらをご覧下さい。

なお、アーミーダックは1時間おきに出発時間が決まっており、所要時間は約30分〜40分の体験で大人ひとり20ドルかかります。
 
レインフォレステーションの入口


 アーミーダック
このように、水の中もお構いなし

 ワイルドライフパーク
 
 
もちろんコアラがいます



園内はこのようにカンガルーとワラビーが放し飼い
 レインフォレステーションには、アーミーダックだけでなく、ワイルドライフパークという動物園も楽しむことができます。クロコダイルやウォンバット、カソワリ等のオーストラリアに生息する動物をメインに展示されており、もちろんおなじみのコアラやカンガルーもいます。

 特にカンガルーとその小型版であるワラビーは、園内に放し飼いにされており、左の画像のようにそこらじゅうにごろごろと寝転がっています。これらの動物は夜に活発に活動することもあり、昼間だと多くのカンガルーが木陰で寝転んでいます。

 さすがに園内で飼われているだけに、人間にも臆することはありません。近寄っても全く逃げるそぶりもなく、触っても大丈夫です。そんな状況ですから、カンガルーと一緒に記念撮影も容易に行うことができます。また、餌やり用の餌も2ドルで売っていますので、そちらを購入すれば、カンガルーへの餌やり体験もできます。

 ちなみにこのワイルドライフパークの入園料は15ドルです。

 また、別料金が必要ですが、ワイルドライフパークの入口近くのところでは、コアラを抱っこしての記念写真の撮影も行っています。コアラの抱っこについては、オーストラリア国内でもできる所とできない所があり、ケアンズがあるクイーンズランド州は、コアラ抱っこOKの州となっています。

 撮影は基本、撮影室のような部屋に入るため、自分で撮影することはできません。撮影はすべて現地の係員が行い、その写真を買い取る形で行われます。購入する写真のサイズにもよりますが、料金は日本円で1200円〜2000円ほどです。

キュランダでのツアーについて

 このページでご紹介したツアーは、もちろん別々に参加することができます。ただ、実際には自分でそれぞれのチケットを手配する煩わしさしがあることから、多くの方は旅行会社が販売するオプショナルツアーで参加されるパターンがほとんどだと思います。

 例えば、スカイレールもキュランダ鉄道も乗らずにレンタカーなどで自力でキュランダに行くという方は、レインフォレステーションでのツアーだけを購入するのも良いでしょう。所用時間2時間で、アーミーダック、ワイルドライフパークがセットになったツアーは、キュランダからの送迎付きでも45ドル、日本円で3,600円程度です。

 アーミーダック&ワイルドライフパーク パッケージツアー

 また、大手旅行会社では、丸1日かけてキュランダ高原鉄道&スカイレール乗車体験とレインフォレステーションでのアクティビティに加え、キュランダのレストランでのランチもセットになったオプショナルツアーも販売しています。これらのセットツアーは、あれもこれも体験したいという方には特におすすめで、日本語のガイド(その多くはワーキングホリデーでオーストラリアに滞在する日本人の若者)も付いているので、英語がわからない方も安心です。また宿泊するホテルまでの送迎が付いているので、特に初めてケアンズに行く方にはいたれりつくせりのツアーと言えるでしょう。(ただし、最後に行きたくもない免税店がコースに入っている場合もありますが・・・。)

 参考までに、そのようなツアーには以下のようなものがあります。費用はおおよそ200ドル、日本円で15,000円〜16,000円程度です。

 HIS「どきどきキュランダ1日観光 デラックスコース」