撮影地その5
アリススプリングス(Alice Springs)
(2019年3月26日更新)
エアーズロック見たさにアリススプリングスへ 2019年3月、遠征先としてアリススプリングスを選ぶことにしました。ここに決めたのは、圧倒的な晴天率の高さと乾燥地域ゆえの天体撮影に適した環境であることはもちろんですが、何より、本物のエアーズロックを見たい、また、チャンスがあればエアーズロック登山をしたいという気持ちからでした。当初、エアーズロック滞在も考えましたが、宿泊施設が少なく、宿泊料金が高額(ドミトリータイプでもひとり1万円程度)なため、最寄の大きな町であるアリススプリングスに滞在して、エアーズロックに向かうことを考えたのです。 |
|
アリススプリングスの位置 (Google earthより 画像上が北) |
このアリススプリングスツアーには、私のほか、3名の方が賛同してくれ、4名で行くことになりました。 2019年の行き先はこれで決定しましたが、行き方をどうするか、色々と検討しました。天体撮影をするには、機材をある程度持って行く必要がありますし、その機材をもっての移動は楽であることに越したことはありません。また、できれば、飛行機代を可能な限り抑えたいという考えもありました。 そのため、条件としては、 〇できるだけ多くの荷物を運搬できる行き方 〇トランジットが少ない 〇安く行ける(往復10万円程度) この3つの条件に当てはまる方法を色々と考えました。 |
アリススプリングスへの渡航方法 アリススプリングスまでの行き方を調べたところ、いくつかの行き方があることがわかりました。当然、日本からアリススプリングスへの直行便はもちろん、同地への国際便は存在しません。つまり、最低1回はオーストラリア国内でトランジットしなければならないということになります。そうして調べた結果、下記のような行き方が見つかりました。 1.関空発シドニー行き(カンタス航空; 9時間搭乗)に乗り、シドニーからアリススプリングス(トランジット1回) 2.関空発ケアンズ行き(ジェットスター航空; 7時間搭乗)に乗り、ケアンズからアリススプリングス(トランジット1回) 3.羽田発シドニー行き(カンタス航空; 9時間半搭乗)に乗り、シドニーからアリススプリングス(トランジット1回) 4.成田発ブリスベン行き(カンタス航空; 8時間半搭乗)に乗り、ブリスベンからアリススプリングス(トランジット1回) 5.成田発メルボルン行き(カンタス航空; 10時間半搭乗)に乗り、メルボルンからアリススプリングス(トランジット1回) もちろん、これ以外にも、フィリピンやマレーシア、シンガポールと言った第3国を経由する方法もありますが、トランジット回数がその分増えますので、最初から候補に入れませんでした。 |
このように、候補が出そろいましたが、徳島からだと重い荷物を抱えて成田空港まで行くのが非常に面倒な上、帰りのことを考えると、成田空港への到着便(ブリスベンからの便が17:00成田着、メルボルンからの便が17:45成田着、羽田空港からの徳島最終便が19:40発で、羽田までの移動を考えると時間的に非常に厳しい)の関係から成田周辺か東京都内で1泊が必要となります。よって、4,5は候補から外しました。 残った候補のうち、往路に限って乗り継ぎの待ち時間を調べると 1.2時間15分(シドニー空港) 2.2時間25分(ケアンズ空港) 3.40分(シドニー空港) となりました。 ここで、トランジットの時間が厳しい3は必然的に外れました。 次に、値段ですが、スカイスキャナーで調べると、1も2もあまり値段は変わりせんでしたが、ケアンズ経由はLCCであるジェットスター利用となり、追加サービスを含まれない料金になっています。また、もしジェットスターで荷物のオプションを40sまで追加してケアンズまで行けたとしても、その後乗り継ぐカンタス国内便には40sが適用されない上に預け荷物の個数も1個までとなり、また23sを超えると追加料金が発生します。一方、フルサービスのカンタスなら料金に機内食、預け荷物30s(個数制限無し)、機内エンタメ等々が含まれていますので問題は無く、加えて国際便、国内便ともカンタス航空であれば、アリススプリングスまでの国内便も国際線の個数、重量が適用されます。 結果、1の関空発シドニー経由でアリススプリングスに行くことにしました。ただし、復路は関空着にすると、乗り継ぎにシドニーで1泊必要となることから、帰りはアリススプリングス発シドニー経由羽田便にしました。 |
シドニー経由でアリススプリングスへ |
カンタス航空の荷物は預け30s、機内持ち込み7sまで 行く方法はこれで決まったのですが、ひとつ問題がありました。それは預け荷物の重量制限です。これまでのオーストラリア遠征にはいつも40s程度の荷物を持ち込んでいたのですが、カンタス航空は預け荷物の制限が30sまでなのです。機内持ち込み7sを加えても合計37sまでしかありません。 撮影を目的とする遠征時には、どうしてもあれも撮りたい、これも撮りたいという気分になり、その結果できるだけ多くの機材を持ち込みたくなるものです。 しかし、この重量制限だけは何ともならず、どうしても持ち込みたければ、追加料金を払って持っていくことになります。ちなみにカンタス航空は荷物の追加5sにつき、片道約1万円の追加料金が発生します。よって、40s分を持って行こうとした場合、往復で4万円かかることになります。そのため、何とか30sに収めるべく、これまで使っていた自重6sのスーツケースから、超軽量自重3.1sのスーツケースに買い替え、さらに6本持って行こうと思っていたレンズを厳選し、4本まで減らした上でパッキングを行って、預け荷物を28.5sにすることができました。残りの1.5sは帰りのお土産分です。 |
|
どこまでも荒野が広がるアリススプリングス これに乗ってアリススプリングスに到着しました。 |
アリススプリングスはハエの街 アリススプリングスへは、前述のとおり、シドニーで乗り継ぐことになりますが、当然、シドニー空港で入国審査を受け、預け荷物を一度回収した上で税関を通らなければなりません。 一見面倒な印象を受けますが、ICチップ入りのパスポートを持っていれば、シドニー空港はスマートゲート(自動入国審査)ですので、入国審査は面倒な審査官の質問に答える必要は無く、すべて機械が行います。パスポートを入れると、機械も自動的にその国の言語表示となるので、日本のパスポートの場合は日本語表示されますから、画面を見ていくつかの質問に答えたのち、写真を撮影して入国審査は終了となります。 また、荷物を受け取った後、特に申告するものが無ければ、人の流れに身を任せて税関もスーッと通過できるので、特に心配することはありません。 オーストラリア国内線への乗り継ぎも、カンタス航空ですと、国際線の到着フロアから100mほど移動すると、乗り継ぎ客のためのカウンターがありますので、そこで荷物を預けることができ、その後、国内線ターミナルビルへのバス移動があるものの、身軽な状態で、国内線への乗り継ぎができます。 こうして、関空を出て約9時間、乗り継ぎ約2時間、シドニーからアリススプリングスまで約3時間で、無事到着することができました。 アリススプリングス空港は国内線のみが就航する小さな空港で、飛行機に乗降する際に使う、ボーディングブリッジはありません。画像のように、タラップを使って乗降しないといけないのです。 あらかじめアリススプリングスの気温が35度と聞いていたので、「飛行機を降りたら暑いだろうな。」と思っていたのですが、実際降り立ってみると、乾燥しているためか、うだるような暑さは無く、短時間であれば全く問題なく外にいられる状況でした。 そんな暑さよりも大変だったのが、尋常では無い大量のハエです。情報としてハエが多いことはわかっていたのですが、あれほど大量だとは思いませんでした。とにかくすごい量のハエが人間に襲い掛かってくるのです。 ハエが多いと聞いて、事前にネット着き帽子をアマゾンで買っていったのですが、到着してすぐですから、それらは悲しいかなスーツケースの中。結局、飛行機のタラップを降りて、ターミナルビルに入るまでほんの5分程度のことですが、ずっとハエを払いながらの移動となりました。しかもヤツらは、顔の周りをしつこく飛び回り、いくら移動してもついてくるのです。 また、口、鼻、耳の穴に入ってこようとするので、全く油断できません。私もアリススプリングス滞在中、さすがに口の中に飛び込んでくることは無かったのですが、3度ほど鼻の穴に入ってこられ、そのたびに「フーん!」と手鼻をかむ要領で、ハエを追い出しました。 どうしてこれだけのハエが発生するのかわかりませんが、空港だけでなく、アリススプリングス市内はもちろん、500q近く離れたエアーズロック周辺でもやっぱり大量のハエがいる状況は変わりませんでした。 しかし、このハエ達、夜間はどこに行くのか、全く姿を現さなくなります。そのため、夜間の撮影に関しては、支障をきたすことはありませんでした。どうやら、ヤツらは暗いところが苦手なようで、日陰に入ると、ハエの量は格段に減ります。そんな理由からか、アリススプリングスの街にある商店は、どこも閉店しているかのように店内を暗くしてありました。最初、なぜ照明をつけないのだろうと思ったのですが、ハエ対策でわざとこのようにしているなら納得です。 |
アリススプリングス空港での歓迎ののぼり |
|
まず、レンタカーを借りる |
|
アリススプリングス空港の搭乗口 各レンタカー会社の受付カウンター レンタルした ホールデン トレイルブレイザー。 カンガルーバンパーもついています。 |
飛行機を降りたら、ターミナルビルに入り、預け荷物を受け取り、レンタカーの借り受けの手続きを行います。レンタカーは到着後、預け荷物の受取所から、左へ50mほど進むとおなじみのレンタカー会社の看板が出ているので、すぐわかります。 これまでオーストラリアでレンタカーを借りる際には、キーと一緒に契約関係書類や、その他近郊マップなどを貰い受けていましたが、このアリススプリングスではそれに加えてカードのようなものを渡されます。その他はいつもと同じで、あの駐車場に車があるので、あとは勝手に乗って行ってくれ的な感じは変わりません。 ちなみにそのカードは駐車場から出るときに挿入すればゲートが開き、駐車場外に出られるしくみになっています。ただし、カードを挿入すると、カードはそのまま機械に吸い込まれますから、知らないと少々焦ってしまいますが、車を返却する際、レンタカー会社の駐車場に入る際に新しいカードが発行されますから安心して下さい。 もちろん、車の返却時には、この発行されたカードとキーをレンタカー会社のカウンターに持っていく必要があります。 今回、レンタカーの手続きを行う中で、レンタカー会社の係員に「ウルル(エアーズロック)に行くか?」と聞かれました。答えはもちろん「イエス」でしたが、それを受けて「ウルルに行くなら、まず、砂漠地帯での燃料切れには十分注意すること、次に、乾燥地域なので、脱水症状になりやすいために十分な水を持っていくこと、なお、水はアリススプリングスのスーパーで買っとかないと、エアーズロックで買うと、ものすごく高いですよ。」とのアドバイスをいただきました。 確かに水はアリススプリングス市内のスーパーで買うと安く、500mlペットボトル24本入りのケースで14.8ドル(1,200円程度)で買うことができました。エアーズロック近郊で買い物をすることが無かったので、そこでの値段はわかりませんが、ちなみに、同じ水を空港で買うと1本3ドルから5ドルします。 そして、これまた重要なのですが、「レンタカーは1日100qの走行距離制限があり、お客様は4日間のレンタルですからトータル400qを超えると、1qにつき0.27ドルいただきますよ。」ということも付け加えられました。 エアーズロックまで片道約500qありますから、この時点で制限の400qは軽く突破することが確定です。結局4日間でトータル1,000qほど超過し、25,000円ほどの追加料金を支払いました。 アリススプリングスではどのレンタカー会社でもこの100qの走行制限はあるようですが、ケアンズやブリスベンでレンタカーを借りると距離制限1日200qでしたから、1日100qというのは少々厳しい気がします。 レンタカーの手続きが終われば、いよいよアリススプリングスの市内へ向かいます。 なお、今回レンタルした車は、オーストラリアのメーカーであるホールデンの「トレイルブレイザー」という車で、これまでの遠征で初めて日本車以外の車種をレンタルしました。 |
アリススプリングス市内へ |
||
アリススプリングス空港との位置関係と市内の入り口にあるモニュメント |
||
アリススプリングス市内は空港から北に位置し、アクセスするには、茶色い荒野の中を10qほど車で走る必要があります。途中、ダイナミックな地形や地層など見ることができ、これだけでも日本では全く見られない風景を楽しむことができます。市内に入ると多少緑があり、右側に川を見ながら走ることになりますが、オーストラリアの砂漠地帯のど真ん中とあって、川と言っても水は流れておらず、完全に干上がった状態で、おそらく雨が降ったときにしか水が流れないのだろうという雰囲気の川でした。 市内中心部に入るまで、信号は全くありません。そもそも人口が2万人程度ですから、道はそれほど多くなく、オーストラリアはラウンドアバウトという交差点が多いので、信号が設置されているのも、市内中心部のごくわずかな箇所のみです。 当然、車も少なく、渋滞などは起こる箇所もありませんので、御多分に漏れず大変快適に車を運転することができました。 ホテルにチックインし、一休みした後、夜の撮影に備えて、食料の買い出しに出かけました。ちょうど泊まったホテルは市内中心部にあり、裏手が「トッドモール」という商店街になっており、オーストラリアの2大スーパーである「Coles」、「Woolworths」もすぐ近くにあります。そのため買い物に苦労することはありませんでした。 しかし、外を歩いていると難敵、ハエがうじゃうじゃと集ってきます。商店街にはオープンテラスを備えた飲食店もあったのですが、この大量のハエたちがいる中で外で良く食事をとることができるなぁと感心しながら歩きました。 |
「トッドモール」という商店街 |
トッドモール内の飲食店 |
トッドモールの様子 |
アリススプリングス中心街 |
ショッピングモール |
中心部にある交差点(ラウンドアバウト) |
商店街の様子の画像からはわかりにくいですが、アリススプリングス市内は、オーストラリア原住民であるアボリジニがたくさん歩いています。これまで行ったケアンズや、ブリスベン、シドニー、キャンベラなどの各都市では、アボリジニはほとんど見かけることが無かったのですが、アリススプリングスでは、すれ違う人の半分ほどが、アボリジニでした。このようなアボリジニは低所得者が多く、それゆえ治安が良いといわれるオーストラリアの中では、アリススプリングスは最も治安の悪い都市のひとつらしいです。 なお、どこに行っても見かけるC人やK人はここアリススプリングスではほとんど見かけませんでした。 |
アリススプリングスでの食事 過去3回、食事付きの宿泊所に泊まっていたために、食事を心配することは無かったのですが、ここアリススプリングスでは、食事なしのホテルに泊まったために、昼食と夕食をどうするかを考えなければなりませんでした。 幸い、ホテルにはすぐ近くにレストランがあり、その他、周辺には飲食店もあります。また、近くのショッピングセンターには、小さいながらもフードコートがありましたので、そこで、食事をとることにしました。しかし、フードコートは午後5時くらいには閉店となりますので、昼食をフードコート、夜はレストランを利用することにしました。 なお、我々が遠征した時期は、薄明終了が午後8時ころでしたので、午後6時くらいから夕食を食べ、その後撮影に出かけてると、ちょうどまだ周りが薄明るい時間に到着することができます。 さて、これまでのオーストラリア遠征と同じく、レストランでの夕食は、当然、オージービーフのステーキです。お店はトッドモール内にあり、ホテルに隣接している「Red Ochre Grill Restaurant Alice Springs」。二日目の昼と三日目の夜の2回でいただきました。 残念ながら、いつものTボーンステーキはありませんでしたが、オーストラリアでのブランド牛である「アンガス牛」のステーキ(36ドル)がありました。今回私はそれは食べなかったのですが、同行者のO氏いわく、「今までのオーストラリア遠征で食べたステーキの中で、一番うまい!」ということで、彼はアンガス牛のステーキを最終日の夜も一人で食べに行き、撮影に出かけました。 結局、近くのショッピングセンターのフードコートには1度しか行かなかったのですが、他の人が注文したカレーがうまそうだったので、私もカレーを注文しました。しかし、カレー自体はうまかったのですが、日本のおいしい米に慣れているせいか、いかんせん米がまずく、ちょっと失敗したなぁと感じました。 フードコートには、この他にもハンバーガーなどのファストフード系や、すし屋(というか、カリフォルニアロールと言った方が正しいかも)など、5店舗ほどのお店がありました。 |
||
滞在2日目の昼食に食べたランプステーキ(28ドル) |
滞在3日目の夜に食べたサーロインステーキ(30ドル) |
4日目の昼に食べたカレー(13ドル) |
撮影場所の選定 この遠征での本題である撮影をどこで行うか4人で相談しました。いつもそうなのですが、こんな時に役に立つのが、グーグルアースのストリートビューです。私が日本を発つ前に、ある程度めぼしを付けおいたのですが、アリススプリングス市内から南西方向へ約40q、スチュワートハイウェイ沿いの地点に、長距離トラックなどの休憩場所として設けられている駐車場があり、ストリートビューを見る限り、360度地平線が広がる良さそうな場所でしたので、到着初日のまだ明るい間に下見に行くことにしました。 この場所を選んだ理由は、40q離れていても、アリススプリングスの光害の影響が多少あるかもしれないが、主たる撮影対象とは逆方向になるので、実際の撮影にはあまり影響しないだろうと思ったからです。また、アリススプリングスから40分ほどで到着でき、撮影後にホテルまで帰ることを考えても、そんなに苦にならない距離というのもありました。 なお、このスチュアートハイウェイは、空港方面との分岐点を超えると制限速度が100qになり、しばらく直線区間が続くところでは、制限速度がなんと130qになります。当然ですが、日本では見たことがないので、「130」の表示が出た時にはさすがにびっくりしました。 下記がその場所になります。 |
||
|
||
撮影地東南方向 |
撮影地南方向 |
撮影地南西方向 |
実際、明るい間に下見に行くと、視界は360度開けており、申し分ありません。あとは空の暗さがどうかという問題だけです。 さらに、北側にある道路を車が通ったとしても、オーストラリアの空は抜けが良いことから、以前ケアンズ郊外のマリーバでも経験したとおり、北の空を撮影しない限り、さほど問題無いだろうということからも、ここが適当と判断しました。 ただ、この撮影地は、制限速度130q区間にありますから、当然、横の道路を車が130qで疾走していきます。そうは言っても、我々が撮影地と選んだ場所からは、駐車場レーンを挟み50m以上離れていることから、そんなに恐怖は感じません。また、この道は、南部のアデレードから北部のダーウィンまで行く際の大動脈となる道路なので、時々、ロードトレインと呼ばれる長さ50mを超えるようなトラックが時速100q超で疾走していくことがあります。その迫力はすさまじく、そばにいるとその風圧で飛ばされそうになるほどです。 我々は、これらのトラックのことを「コンボイ」と呼び、撮影中もこのロードトレインが近づいてくると「コンボイが来た!」と言っていました。 |
駐車中の”コンボイ” |
撮影地の状況 さて、滞在初日の午後7時ころ、この撮影地に到着しました。あたりはまだ薄明るく、機材の準備をするには十分な明るさです。しかし、撮影準備に取り掛かかると、ここでも宿敵ハエが襲ってきました。暗くなったらすぐに撮影に入れるように、ある程度明るいうちに機材を組み立てたかったのですが、すさまじいハエのおかげで、なかなか機材の組み立てに集中することができません。 そのため、明るい間に機材を組み立てることをあきらめ、車の中で先に夕食をとることにしました。その後、暗くなるのを待ってから外に出てみると、先ほどまでいたハエたちがほとんどいなくなっており、気温も20度前後と涼しく、そうなればあとの作業も快適にできるというものです。 肝心の空の暗さですが、やはり北東方向に少しだけアリススプリングスの光害があるものの、その他の方角は期待どおりの空の暗さで、特に撮影対象となる南方向は全く問題はありませんでした。 |
撮影地とアリススプリングスの光害 (Cooperative Institute for Research in Environmental Sciencesのホームページより) |
時折、北方向にある道路を車がハイビームで疾走していきますが、南方向にカメラを向けている限りは全く影響がありません。車の数も夜遅くなればなるほど少なくなり、夜半をすぎると車が通過するペースは30分に一台くらいのペースになります。 なお、ここは駐車場ですので、夜の仮眠や休憩のため車が入ってくる場合があります。そのため我々は駐車場の出口に近い舗装されてない場所で撮影を行いました。車は舗装されている駐車スペースまでしか入って来ませんが、駐車中、ライトをつけっぱなしにした車や、トラックの電装をつけっぱなしにされると、多少の影響があるため、駐車場の入り口から見て東側で撮影した方が影響が少なく、賢明だったかもしれません。 |
このように撮影地としては、空の暗さ的に何の問題も無く、さらに滞在中、快晴率が100%でしたので、良いことづくめだったのですが、あえて問題点を挙げるとすると 〇明るい間はハエが多いので、機材準備は暗くなってから、撤収も暗いうちに。 〇北東方向はアリススプリングスの光害があるので、撮影には向かない。また、土曜の夜は光害の量も多くなる。 〇北の空は車がハイビームで疾走する道路方向なので、長時間の撮影はできない。 〇駐車する車が入ってくると少しやっかい。 こんなところでしょうか。 今回の遠征は、初めて地だったので、この場所で撮影しましたが、帰国後、色々調べてみると、アリススプリングスから真西方向にも良さそうな場所が見つかりました。そこだと、今回の場所よりも交通量が少ないと思われるので、もし、次にアリススプリングスに来ることがあれば、その場所も候補地として頭に入れておきたいと思います。 |